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医療法人

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頭痛の減らし方: 大人の慢性頭痛


おかげさまでアクセスの多い人気ページとなっていますが、イラストを含むこのページ内容の無断転用及び無断転載並びに正当な範囲を超える引用は違法となりますのでご注意ください。この内容を引用されるかたはこちら

「頭痛の減らし方」で紹介した単純なパターンの頭痛と違い、大人の慢性頭痛の方によくみられるのが、社会心理的要因、もともとの体質・性格に生活・役割・仕事などの環境因子が相まって、慢性の緊張感が持続して頭痛の頻度や程度が悪化する人です。もともと不安症(心配性)の傾向がある方に多いようです。心配性もあって対人関係や社会での役割に自ら過剰な緊張感をもって接する傾向があり、短期・長期的に緊張感が持続した合間や一息ついたときに頭痛が起こるパターンです。

しかしこのような慢性頭痛の方は、いつも周囲に気を配っていたり、絶えず先回りしながら仕事や役割をきちんとこなしますので、仕事は失敗しないことが多いという側面もあります。

対人関係に反応して頭痛が出る方
職務に過剰になって頭痛がふえる30歳代から50歳代
頭痛が増えてしまう主婦
「頭痛が起こるのが怖い不安」が頭痛を悪化させる
この慢性頭痛を減らすためのヒント
社会的心理的要因によって増えた頭痛を減らすために

対人関係に反応して頭痛が出る方

対人関係に反応しやすい方は、もともと他人の顔色をみやすく自分を抑えて人と関わる傾向がある方で、この緊張感に疲れたときや苦手な相手と長時間過ごしたあとに頭痛が起こる傾向があります。決して「人嫌い」というわけではなく、どちらかというと「人づきあいがよく」「人好き」の方が多く「誘われると断れない」方も多いようです。

「人が騒いでいると寄っていきたくなる」、女性では「みんなの中で間が持たないと何かしゃべらないといけないような気がして、周囲に人がいるとはしゃいだり、しゃべりだしたりしてしまう」他者に対して行動が過剰になる一方で、あとから自分の取った行動が気になりやすく、不眠傾向や浅眠傾向が出て頭痛の頻度が増える人がみられます。また、肩こりも強く、しばしば自律神経症状でもあるめまい、動悸、腹部症状を感じている方も多くみられます。

人に合わせやすい人

間が持たないとしゃべらなくてはいけないような気がする人、人の中に入るとはしゃぎ気味になる人は、他人と過剰に接触した後などに頭痛が起こります。

自分でも自覚しないままに大勢の中で自分を抑えた行動をとりますが、他人にあわせ過ぎて疲れやすいので「みんなとワイワイガヤガヤするような行動をとった後に疲れて頭痛が出やすい」ことや、「昔から10人と遊びに行くよりは1,2人と遊びに行った方が相手に合わせやすくて楽」、学生時代は「みんなと騒ぐ時間・行事がある学校よりも、スケジュールは厳しくても塾の方が楽(ワイワイする休み時間がほとんどない)」という経験をしていたりします。

おとなになって仕事についてからも、「仕事が忙しすぎて雑談する暇がない日の方が楽」ですので、「仕事がひまなのに疲れて頭痛が出やすい」という現象が起こります。人の愚痴を聞きやすく干渉を受けやすい方ですので、仕事のシフトで一緒になる相手によって疲れやすく頭痛が出やすいということも起こります。

愚痴を聞きやすい

人に合わせやすいので、人の愚痴を聞きやすく、愚痴っぽい人につかまりやすく、自分を抑えて人の話を延々と聞いた後なども頭痛が起こりやすいです。頭痛が起こりやすい対象者を自覚していることもあります。

こういう方はかえって知らない人に囲まれている環境の方が疲れにくく頭痛も起こりにくい傾向があり、学生時代はクラス替えや学校が変わるとしばらくは頭痛がなく少々慣れてきた季節になると頭痛が出やすくなり、運動会や修学旅行、部活の遠征、学校行事などでみんなとワイワイガヤガヤしたあとに強い頭痛で寝込んでいたという経験を持つ人が少なくないです。

大人になってからも、転勤や転職で周囲の環境や人が一新されると頭痛が出にくくなり慣れてきたころから頭痛が出てくる傾向があります

この頭痛の例
28歳 会社員 男性
高校生ぐらいから肩こり頭痛を感じることが多くなった。社会人になって頭痛の頻度が増えてきた。仕事は忙しいわけではないが家に帰ると疲れるので仕事のせいだと思っているが、最近はなにもできなくなるくらいの頭痛が時々おこり、最近病院を受診し片頭痛薬や予防薬をもらったがあまり効かない。頭痛の頻度・程度はかわらず生活に仕事に支障がある。母親や姉も同じような頭痛がある

30歳 会社員 女性
中学生ぐらいから肩こり頭痛があり、社会人になってから頭痛の頻度が増えてきた。仕事がいそがしいので仕事のストレスとおもって転職したところ頭痛は軽減した。新たな職場に入った数か月はよかったがだんだん頭痛が出てきて以前よりもひどくなり、最近はよく眠れなくなってきた。仕事を休んでしまうことも出てきた。今度の職場は以前よりも忙しくないが、雑談しながら仕事をする時間が多く、周囲に話を合わせてあげたり、愚痴を聞いてあげたりする時間が長い。誰とでも仲良くなりやすく、皆の中で間が持たないとしゃべりだしてしまう方であり、家に帰ってから自分がとった言動が気になって眠れなくなってしまうこともある。

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職務に過剰になって頭痛が増える30歳代から50歳代

役割に過剰になって頭痛を起こす方は、仕事で責任を持たされたり、昇進してポジションがあがったりすることで頭痛が悪化する方です。責任が増えたことでそれまでよりも職務・役割に過剰になり、家に帰っても職務の事を考え続ける状態がつづいたり、少々ムキになって職務に取り組んでいたりすると、1,2年を経過するころ、ちょっと一息ついた時期に強い頭痛が起こる方が多いようです。しばしば周囲から職務過剰であることを指摘されており、そこまでやらなくてもというような言葉をかけられていたりします。

職務に過剰適応

役職や責任があがると、職場を離れて家に帰っても、休日も仕事のことを考えているなど、自ら緊張感を高めてしまいます。周囲の人も「そこまでやらなくても」と思っていることもあります。

職責がない地位にいるときには頭痛はほとんど起こらない傾向があり、これは帰宅した後や休日は仕事のことを考えずにうまく緊張をとった休息がとれていたためと思われます。職責が上がると帰宅したあとも翌日の仕事のことを考えて居たり、休日も自ら仕事を作って出勤したりと、「気持ちがOFFにならない」緊張感を自ら持続させているために起こる現象のようです。

しばしば職務や役割を「100点満点でないと」と思い込んでいて、自らの張り詰めた緊張感のために慢性の不眠・浅眠・早朝覚醒がでていることも多く、過剰すぎて周囲から否定的にとらえられたり、逆に達成感が得られず自己評価を下げて落ち込みがでたりしたときなどに頭痛が強くなる傾向があります。一部の方はこの状態が続くとエネルギーが枯渇して抑うつ傾向がでてきてうつ病を発症してしまう人もいます。

集団の中での役割は「100点満点よりほどほどがよい」ということに気づかない限り、行動が修正されず頭痛もなかなか改善しませんが、そういう人に限って学生時代は「60点で単位が取れて卒業できれば良い」という意識で過剰にならずに過ごしており、学生時代には頭痛はなかったという人も多いようです。以前は男性がほとんどだったのですが、女性の社会進出に伴って責任あるポジションに就かれる女性もふえたためか、女性でも同様の頭痛がみられるようになっています。

学生時代はいい加減だったので頭痛はなかった

社会人になって職務に過剰適応して頭痛が起こり始める人たちは、学生時代は「単位さえとれて卒業できれば良い」「60点でよい」と役割に過剰にならず「ほどほど」で生活しているために頭痛がなかった人が多いようです。

社会人になって「役割は100点満点でないと」と思いこむようになるために過剰適応状態になって頭痛が増えるようです。

この頭痛の例
40歳 会社員 男性
30歳ぐらいからときどき肩こり頭痛がおこっていた。35歳を過ぎたぐらいから頭痛で寝込むときが年に数回ある病院にいくと片頭痛でしょうと言われ片頭痛薬をもらったが、説明で聞いたほどには効かない。病院で片頭痛薬が効かないことをいうと、今度は薬を飲むタイミングがわるいと言われた。薬を飲むタイミングを変えてみたが頭痛はかわらない。次に相談に行くと今度は薬の飲みすぎによる薬剤性片頭痛といわれ、こんどは鎮痛薬を制限され、頭痛の予防薬をもらったが頭痛の程度・頻度はいっこうにかわらない。30歳ぐらいから職責や地位が上がり、やりがいも感じており、周囲から仕事しすぎといわれるが、このくらいは当たり前と思っている。家に帰っても休日も仕事の事ばかり考えている。大きな契約が取れた後や決算期のあとに頭痛があることに気づいている。

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頭痛が増えてしまう主婦

主婦の方でも同様のことがあります。独身時代は頭痛の頻度は少なかったのが結婚して子供ができ役割が増えると自ら生活のハードルを上げてしまい「あれもやらないと、これもやらないと」と、しばしば寝ることを削って生活している方がみられます。

当然生活の節目の脱緊張期に強い頭痛で吐いたり寝込んだりします。ご主人から「そこまでやらなくても」と言われる事も多いようですが、「でも・・」といってムキになっていたりして、ついにはご主人もなにも言えなくなっている場合もあります。

みずから
忙しくする人


「あれもしなきゃ」、「これもしなきゃ」と気ぜわしく、休まない生活をしている人が多いようで、その緊張感の後や合間に頭痛が起こることがおおいようです。周囲も「そこまでやらなくても」と思っています。

このタイプの方は「妊娠中には頭痛はなかった」と言われる方も多いです。この理由ですが、どうやら妊婦さんは妊娠ホルモンの影響で不安感が減じるようで、妊娠中は「明日できることは今日はしない、今日は寝てしまえ」というような正反対の行動パターンに変わり、生活に過剰適応しなくなってひどい頭痛も減じたり消失したりするようです。しかし、授乳が終わるころから妊娠ホルモンの影響は消えますので、再びもともとの不安症傾向が出てきて、子供も増えてさらに役割が増えた生活因子に過剰になってひどい頭痛がまた出てくるといったパターンに陥ります。

妊娠中は頭痛が減る人が多い

「妊娠中はほとんど頭痛がなかった」と言われる方は少なくありません。妊娠中は妊娠ホルモンの影響か、不安感が少なくなって「明日できることは今日はしない」「対人関係や役割にムキにならない」生活に変わるため、生活の緊張感が減じて頭痛が減る人がおおいようです。

授乳が終わる頃には妊娠ホルモンの影響はなくなり、もともとの不安感が強くなって対人関係や役割に過剰になり頭痛が増え始めるようです。

同じような心理で子供に過干渉や厳しくなる方が多く、子供も何らかの影響を受けてしまいますので注意が必要です。

34歳 専業主婦
中学、高校、大学時代、社会人になってからも頭痛は時々あったが、結婚して専業主婦になり子供ができてから頭痛の頻度・程度が悪化してきた。妊娠中は頭痛でこまったという記憶はない。ときどき頭痛で家事ができないくらいに寝込む。「時間が空くともったいない」と感じて、日中は子供に関連した用事をたくさん入れて対人関係に過剰に適応していることも多く、またさらに「子供が寝たあとは自分の時間」と、生活スケジュールがつめこむ人が多いようです。

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「頭痛が起こるのが怖い不安」が頭痛を悪化させる

当初は単純に生活・環境因子に反応して頭痛が起こっていたのが、頭痛のために仕事を休んだり、家事ができなくて寝込んだりを繰り返していると、頭痛が起こる理由がわからないために身体不安・緊張が増強して、いつしか「頭痛が起こるのが怖い不安」が強くなるために頭痛が慢性化することもあるようです。

そして、ちょっとした生活や環境因子に反応して「梅干しを見ると唾がわく」・「条件反射」のように頭痛が起こるようになる方もいます。

頭痛がおこるのが不安で悪化する

頭痛が慢性化すると、頭痛で仕事を休んだり、大事な用事ができなくなることがいつも不安になってきます

この「頭痛が起こるのが不安」がひどくなると、慢性の緊張感が持続して、かえって頭痛の頻度を増やしてしまう事があります。

この不安のために、ついつい鎮痛薬を多用してしまう方も少なくありません。

「頭痛が起こるのが怖い」状態になっていると不安のために頭痛薬を多用するようになりやすく、その不安状態だけをみられて「薬物乱用頭痛」といわれ、すべての薬剤を中止されてしまう人もいます。

薬剤乱用性頭痛と言われて、困ってしまう

時に薬をたくさん飲みすぎていると、病院で「薬剤乱用頭痛」といわれてしまうことがあります。

患者さんの話をよく聞くと、鎮痛薬を服用する頻度が多い方もおられますが、しばしば頭痛に対する不安が増しているためについつい鎮痛薬を飲みすぎている人も少なくありません。

頭痛に対する不安が増強しているのに、頭痛の起こる理由や頭痛を減らすための指導なく、単純に「薬をやめなさい」といわれても患者さんは困惑してしまいます。

頭痛抑制のためには、適切な環境調整・アドバイスが必要なのです。


しかしながら、患者さんの話をよく聞くと薬物を乱用するから頭痛がひどくなっているのではなく、頭痛に対する不安が嵩じているために服薬量がふえている場合が少なくありません。この状態に陥っている頭痛患者さんに「薬の飲みすぎだから頭痛がひどくなっている。鎮痛薬服用を止めなさい」とだけ説明するのは酷な気がします。環境因子もふくめて不安が嵩じているために症状が悪化していること、不安を抑制するためにどうするかを患者さんに理解していただかないと頭痛の治療になりません。

頭痛に対する理解が不安を減らす

頭痛に対する不安が増している患者さんこそ、

なぜ頭痛がおこるのか
なぜ悪化しているのか
頭痛を減らすためにはどうすればいいのか

という説明が必要です。

自分の頭痛の理解が深くなると、頭痛に対する不安は少なくなり、頭痛の頻度・程度が減ります。

頭痛抑制のためには、適切な環境調整・アドバイスが欠かせません。

頭痛を減らすためには自分の頭痛が起こる理由を理解できるようになることが必要です。頭痛抑制のための適切な環境調整、服薬をしっかりと行って、頭痛がおこる理由に対する理解を深めていくと「頭痛が起こる不安」が軽減し、頭痛の程度・頻度がゆっくりと低下するようです。

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この慢性頭痛を減らすためのヒント

学生時代から頭痛がある方は上記のうち対人関係に反応しやすい傾向があり、社会人になってから頭痛がある方は役割や仕事に過剰適応しやすい傾向があります。ただし、両方の因子・傾向を持っている方は少なくありません。

この慢性頭痛は自分で心理・行動を抑制すると頭痛が減じることが多いようですが、自分を客観視できない場合や、自己抑制がきかない若い人などはなかなか理解できないようです。

対人関係に過剰に適応しやすくて頭痛が増えている方は、慢性の緊張感が他者を意識しすぎている事で生じており、職場や人が集まるところで雑談が多い時間帯があると疲れやすく頭痛が出やすくなりますので、休み時間は苦手な人からは距離を取っておく、自分からはしゃべり出さない、人の愚痴を延々と聞かない、愚痴っぽい人や干渉してくる人が寄ってきたら仕事があるふりをして私生活にかかわる雑談にならないようにするなどがポイントです。私的な話になると、愚痴を延々と聞かされたり、干渉されやすいので、なるべく仕事の話だけをするように心がける事もポイントです。職場ですから働いている理由も生活環境も人それぞれで、仕事が一緒にこなせればそれ以上でも以下でもなく、挨拶をきちんとできれば「職場で人に合わせて過剰に仲良くしてあげる必要はなく、職場を盛り上げる必要もない」ことに気づく必要があります。

職場には仕事をしに行く、他者と合わせすぎない、仲良くしすぎない


対人関係に過剰になって頭痛がでやすい人は、職場や人が集まる場所で、「人が騒いでいるところに寄っていかない」「苦手な人からは距離をとる」行動が頭痛を抑制します。

職場では「仕事をきちんとできればよい」「礼儀は正しくするが、職場ではしゃがない、仲良くしすぎない」ことが頭痛を減らします。

職務・役割に過剰になって頭痛が増えている方は、100点満点を目指さないことがポイントです。自ら「80点はマイナス20点」と減点法で感じやすい人も多く、このために職務・役割を過剰・完璧にやろうとして慢性の緊張感を持続してしまいがちです。しかし、人それぞれ価値観は異なり集団の中では10人もいれば2,3人からは何をしても否定されることが普通です。どのように完璧に仕事をやっても全員を納得させられるはずなく、100点満点があるはずという意識で過剰になっていると、いつまでも「達成感のない慢性の緊張感」が持続して頭痛が増えてしまいます。不安感もあり、頼まれたことに先回りしてプラスアルファを加えて仕事をする人が多いのですが、しばしば先回りした部分で空振り、徒労感が出てしまうこともあります。物事の見方はいろいろで同じことが人によっては100点に感じられたり、0点に感じられたりするのが人間社会です。頼まれたことに先回りしたプラスアルファをつけずに頼まれたことだけをこなす、60点ぐらいが良いという意識で役割に対処すると、「達成感のない慢性の緊張感」が減じて頭痛も減ることが多いようです。

また、「なにかがあると睡眠を削ってでもやろうとする」人が多いので、睡眠・休息をとることが後回しになりやすく、このために直接頭痛が増える方も多いです。「日常はなにがあっても睡眠・休息はけずらない。残りの時間でやりくりする」という価値観をもって生活するのもポイントです。睡眠を削るのは家族の病気など人生の一大事の時だけにした方がよいです。「仕事も人生の一大事」といわれるとこの慢性頭痛は減らせません。

生活は抑制的に

毎日十分な休息をとることは頭痛の予防です。

「寝ることを削って何かをする」のではなく、「寝る時間はけずらない」という意識で生活することが頭痛を減らします。頭痛で困ることが多い人は毎日7時間以上の睡眠を心がけましょう。

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社会心理要因によって増悪した頭痛を減らすために

社会心理的要因が大きな原因になっている方は、以下のポイントについて自分で修正したり、適切なアドバイスをうけるだけでも頭痛の頻度・程度が減少します。

1.頭痛の原因になる社会心理的要因は人や環境によって少しずつ異なります。まずはご自身で頭痛の原因となっている因子・要素に気づきその心理や行動をとらないように修正することで頭痛が著しく減る方がいます。自分でわかりにくいときにはやはり専門医のアドバイスが有用です。

2.不眠・浅眠傾向は頭痛を直接悪化させる因子です。ここで述べた社会心理的要因を持っている方の不眠・浅眠傾向は不安を背景としているためいわゆる睡眠薬ではなかなか眠れないことが多く、抗不安薬の方が熟睡がえられ頭痛の頻度・程度が減じる方が多いようです。

3.ここで述べた頭痛の原因は軽度不安を背景として社会生活・家庭生活に過剰に反応していることが原因です。症状が強い方は血中半減期が長い抗不安薬を少量服用すると昼間も不安(心配性)による過剰行動をとらないようになって頭痛の程度・頻度が減少する方も少なくありません。

このような方の頭痛予防には血中半減期が長くて抗不安剤でもあるSSRIも有効ですし、また気分が不安定だったり変動があるために生活因子に過剰反応しやすい人は気分を安定させてくれるバルプロ酸が有効です。しかし頭痛抑制のためには服薬は補助にすぎず、心理・行動の修正が一番有効です。

ただし、不安症で社会生活が困難なほど適応障害に陥っている方は精神科・心療内科で不安や適応障害の治療が必要です。

ここでは不安傾向がありながらも社会生活が十分できるかたの慢性頭痛を説明しましたが、 うつ病や気分障害、慢性のストレス反応、稀ながら軽度の発達障害や軽症のADHDなどがある方も、学校や社会や対人関係に適応しずらく、慢性の緊張感を持っていることが慢性頭痛の原因になります。この場合は精神科・心療内科での精査と環境調整が頭痛抑制に必要となります。

引用される方へ:このサイトの内容は文化庁へ第一公表年月日を登録しています。
引用時には事前に連絡の上で、以下のクレジットを明記・表明ください。

頭痛の減らし方:稲村孝紀 文化庁第一公表日登録:2017年10月20日(第37992号の1) http://www.inamura-clinic.com

このページの要旨は第36回日本頭痛学会(2008年11月14日-16日)、東京で発表しました。


稲村孝紀、他:1919例の一次性頭痛の心理社会因子-Prospective Study- 第36回日本頭痛学会(2008年11月14日-16日)東京
稲村孝紀、他:思春期初発頭痛の要因としての「社会・対人過剰適応」およびその治療 第36回日本頭痛学会(2008年11月14日-16日)東京
稲村孝紀、他:未就学児の頭痛17例 第36回日本頭痛学会(2008年11月14日-16日)東京
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